土地の相続手続きについて!複数人での分け方も解説

土地の相続手続きについて!複数人での分け方も解説

大切な親族が亡くなり、突然土地を相続することになったものの、何から手をつければよいのか分からずお困りではありませんか。
誰が土地を引き継ぐかを決める遺産分割の話し合いや複雑な書類集めは負担が大きく、そのまま放置してしまうと法的なトラブルや親族間の争いに発展するリスクが高まります。
本記事では、土地を相続した際の手続きの全体的な流れから、複数人で公平に分けるための具体的な方法、そして義務化された名義変更(相続登記)のルールについて解説します。
これから大切な土地の相続手続きをスムーズに進めていきたいとお考えの相続人の方は、ぜひご参考になさってくださいね。

土地を相続した際の手続きの全体的な流れ

土地を相続した際の手続きの全体的な流れ

土地を相続した際の手続きの流れには主に、正確な所有者の把握や相続人の確定、遺産分割協議などがあります。
まずは、土地を相続したときの流れについて、解説していきます。

正確な所有者の把握

最初に、相続対象となる土地を漏れなく洗い出し、登記名義や抵当権などの権利関係を整理することが大切です。
まず、土地の所在地を管轄する法務局で登記事項証明書を取得すれば、単独名義か共有名義かを確認できるでしょう。
また、固定資産税の課税明細書を調べると、所在地や地番、評価額などを効率良く把握できます。
ただし、非課税の私道や山林、共有持分は明細書に載らない場合があるため、市区町村の名寄帳も併せて請求しましょう。
複数の資料を照合して一覧を作れば、財産の調査漏れを防ぎ、遺産分割や相続税申告の準備を円滑に進められます。
今後の手続きの全体像も見通しやすくなるでしょう。

法定相続人を確定する

次に、法律上の相続人を確定するため、亡くなった方の出生から死亡まで連続する戸籍を集める必要があります。
結婚や転籍で本籍が移っている場合は、戸籍謄本だけでなく除籍謄本や改製原戸籍も順番に確認しましょう。
これらをたどることで、配偶者や子どもなどの関係が明らかになり、相続権を持つ方を正確に判断できます。
また、一定の親族は広域交付制度を利用し、最寄りの市区町村窓口でほかの地域の戸籍をまとめて請求できる場合があります。
さらに、法定相続情報一覧図の認証を受ければ、戸籍一式の代わりとして登記や金融機関の手続きに利用でき、提出負担をこれまでより大幅に軽くできるでしょう。

遺産分割協議の進め方

遺言書がない場合は、相続人が確定したら全員で遺産分割協議をおこない、土地を誰がどのような形で引き継ぐか話し合います。
法定相続分と異なる分け方も選べますが、相続人のうち1人でも欠けると協議は成立しないため注意が必要です。
また、未成年者と親権者の利益が対立する場合は、家庭裁判所で特別代理人を選任することがあります。
合意後は土地の所在や地番を登記記録どおりに記載した遺産分割協議書を作成し、全員が実印を押しましょう。
さらに、各自の印鑑登録証明書を添付して原本を保管すれば、その後の相続登記でも合意内容を客観的に示せます。
早い段階で連絡方法や回答期限も関係者全員で共有すると安心でしょう。

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複数の相続人がいる場合の土地の分け方

複数の相続人がいる場合の土地の分け方

前章では、土地を相続したときの流れについて述べましたが、複数の相続人がいる場合の具体的な土地の分け方も気になりますよね。
ここでは、相続した土地の分け方について、詳しく解説していきます。

現物分割による分け方

現物分割とは、土地をそのまま特定の相続人が取得したり、1筆の土地を分筆して各相続人が取得したりする方法です。
土地そのものを残せるうえ、取得後は単独名義で管理や活用を進めやすい点が大きな魅力でしょう。
一方、分筆には隣地との境界を確定する測量と登記が必要となるため、土地家屋調査士へ相談するのが一般的です。
また、面積が同じでも道路への接し方や形状、日当たりによって利用価値や評価額には差が生じます。
そのため、分筆後も接道義務を満たして建築できるかを確認し、各土地の価値ができるだけ公平になる分け方を検討することが大切です。
測量費用や所要期間も事前に早めに確認すると安心でしょう。

換価分割で現金化する

換価分割とは、相続した土地を売却して現金へ換え、仲介手数料などの経費を差し引いた金額を分ける方法です。
現金なら合意した割合に応じて細かく配分できるため、土地を使う予定がない相続人同士でも公平性を保ちやすいでしょう。
また、固定資産税や草刈り、建物管理など、所有を続けることで生じる将来の負担も整理できます。
ただし、被相続人名義のままでは売却できないため、共有名義または代表者名義へ相続登記を済ませる必要があります。
売却後の税金や経費の扱いも、相続人全員で売却前にあらかじめ詳しく共有しておきましょう。

代償分割という選択肢

代償分割とは、特定の相続人が土地を取得し、その代わりにほかの相続人へ代償金を支払う方法です。
実家へ住み続ける方がいる場合や、店舗などの事業用地を残したい場合に、土地を分けずに承継できるでしょう。
また、権利を1人へ集約できるため、将来の管理や売却について複数人で毎回合意を取る負担も避けられます。
一方、取得する方には代償金を用意する資力が必要となり、預貯金や保険金、融資を含めた計画が欠かせません。
さらに、評価方法で金額が変わるため、実勢価格などの根拠を共有し、協議書へ代償分割であることを明記してください。
支払時期や振込方法まで事前に具体的に決めると安心です。

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土地相続時の名義変更と相続登記の手続き

土地相続時の名義変更と相続登記の手続き

ここまで、相続した土地の分け方を解説しましたが、最終的な名義変更のルールもおさえておきましょう。
最後に、名義変更の手続きについて、解説していきます。

義務化された相続登記

相続登記とは、亡くなった方から土地を取得した事実を登記記録へ反映し、新しい所有者を公示する手続きです。
2024年4月1日からは、不動産を相続したと知った日から3年以内に申請することが義務となりました。
また、制度開始前に発生した相続も対象で、原則として2027年3月31日までに申請する必要があり、正当な理由なく期限を過ぎると10万円以下の過料を科される可能性があります。
ただし、遺産分割協議がまとまらない場合は、相続人申告登記を申し出ることで、ひとまず期限内の義務を果たせます。
その後に協議が成立したら、土地を取得した方が改めて相続登記を申請し、正式な名義へ早めに変更しましょう。
売却や活用を進めるためにも欠かせない手続きです。

申請に必要な書類とは

遺産分割協議に基づく相続登記では、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍や除籍謄本などを準備します。
また、登記上の住所とのつながりを示す住民票の除票や戸籍の附票が必要になる場合もあるでしょう。
相続人側では全員の戸籍謄本と印鑑登録証明書、土地を取得する方の住民票を用意してください。
さらに、実印を押した遺産分割協議書や、登録免許税の計算に使う固定資産評価証明書も必要です。
ただし、相続関係や登記原因によって書類は変わるため、法定相続情報一覧図も活用し、管轄法務局へ事前に確認すると安心です。
取得先や有効期限をあらかじめ一覧にまとめれば、準備をより進めやすいでしょう。

申請から登記完了まで

まず、土地の所在地を管轄する法務局を確認し、登記申請書へ相続人と土地の情報を登記記録どおりに記入します。
次に、固定資産税評価額へ原則0.4%を掛けて登録免許税を計算し、収入印紙などで納付しましょう。
申請は法務局の窓口へ持参するほか、郵送やオンラインでもおこなえます。
提出後は法務局が内容を審査し、不足や誤りがあれば連絡にしたがって期限内に補正する流れです。
問題なく登記が完了したら登記識別情報通知と登記完了証を受け取り、将来の売却や担保設定に備えて厳重に保管してください。
なお、重要書類の保管場所や扱い方は家族にも詳しく共有しておくと、将来の手続きでも安心でしょう。

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まとめ

土地を相続した際は、まず法務局で正確な所有者や権利関係を確認し、戸籍を集めて法定相続人を確定してから、全員で遺産分割協議をおこないます。
相続人が複数いる場合の分け方には、土地を切り分ける現物分割、売却して現金化する換価分割、代償金の支払いで土地を取得する代償分割があります。
2024年4月から相続登記が義務化され3年以内の申請が必要となったため、戸籍などの必要書類を早めに準備し、管轄の法務局で手続きを進めると良いでしょう。

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