相続放棄の手続きは自分でできる?必要書類や注意点も解説

突然の相続が発生し、ご自身で相続放棄の手続きをしたいものの、何から手をつければよいかわからずお困りではありませんか。
相続放棄には「3か月」という厳格な期限があり、放置すると、多額の借金や管理できない不動産を抱え込むリスクがあるため、早急な対応が必要です。
本記事では、ご自身でおこなう相続放棄の手続きの流れや必要書類の集め方、さらに事前に知っておきたい注意点について解説します。
相続予定の不動産を手放したい方や、費用を抑えて手続きを進めたい方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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相続放棄の手続きの流れ

自分で相続放棄をおこなうには、全体のスケジュールや期限をおさえる必要があります。
まずは、3か月以内におこなうべき手続きの流れについて、解説していきます。
期限3か月の意味
相続放棄の期限は、自分が相続人になったと知った日から3か月以内で、この期間を「熟慮期間」といいます。
この期間は、被相続人が亡くなったことを知った日が起点となるのが一般的です。
ただし、先順位の相続人が放棄したことで自分に相続権が移った場合は、その事実を知った日から数えるケースもあります。
この3か月間は、預貯金や不動産といった資産と借入金などの負担を調べ、相続の可否を検討するために設けられた期間です。
調査に時間がかかる場合は、3か月が過ぎる前に家庭裁判所へ申し立てることで、期間の延長が認められる場合があります。
なお、延長の効力は申立てをした本人に限られるため、ご家族も必要に応じて早めに準備を進めておくと良いでしょう。
時系列でわかる手順
相続放棄の手続きは、まず財産の内容を確認し、放棄するかどうかを整理するところから始まります。
次に、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所を調べ、必要な戸籍謄本などを集めます。
書類がそろったら、相続放棄申述書に氏名や続柄、放棄する理由などを記入して準備を進めましょう。
そのうえで、収入印紙と連絡用の郵便切手を添えて、家庭裁判所へ提出します。
提出後は、裁判所から届く照会書に回答して返送し、内容に問題がなければ手続きが進んでいきます。
なお、提出は窓口への持参だけでなく郵送でもできるため、状況に合わせて進めやすい方法を選ぶと良いでしょう。
かかる費用と期間の目安
相続放棄にかかる費用は、申立てをする方1人につき、収入印紙800円分と郵便切手が基本です。
これにくわえて、戸籍謄本や除籍謄本などの取得費用も必要になります。
本籍地が遠方にある場合は、郵送請求の送料などもかかるため、少し余裕をもって準備しておきましょう。
また、手続きにかかる期間は、書類集めから受理通知書が届くまで、全体で1.5〜2か月ほどを見込んでおきます。
3か月以内に手続きを終わらせるのではなく、期限内に管轄の家庭裁判所へ申述書を提出できるよう、必要書類の収集を早めに進めておくことが大切です。
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相続放棄の必要書類と取得方法

前章では、手続きの全体像について述べましたが、実際にどの書類を用意すべきか、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、相続放棄の手続きで求められる必要書類と、その取得方法について解説します。
相続人別の必要な書類
相続放棄でまず必要になるのは、相続放棄申述書と、申立てをする方の戸籍謄本です。
あわせて、亡くなった方の住民票の除票、または戸籍の附票も準備しましょう。
配偶者が手続きをおこなう場合でも、裁判所が相続人を把握するための資料として、関係性がわかる戸籍を提出します。
第1順位の子や代襲相続人では、死亡の事実と親子関係が確認できる戸籍をそろえましょう。
また、第2順位の父母などは、先順位の相続人がいないことを示すため、必要な戸籍の範囲が広がります。
さらに、第3順位の兄弟姉妹になると、より多くの戸籍が必要になりやすいため、早めに確認しておくことが重要です。
取得先と手数料の目安
戸籍謄本や除籍謄本は、本籍地の市区町村で取得するのが基本です。
窓口で受け取れるほか、郵送請求に対応している自治体も多くあります。
手数料の目安は、戸籍謄本が450円、除籍謄本などが750円、住民票の除票が約300円です。
郵送で請求する場合は、申請書と本人確認書類のコピーにくわえて、手数料分の定額小為替と返信用封筒を同封します。
到着までの日数は1週間前後が目安ですが、必要な戸籍が多いと、さらに時間がかかることもあります。
そのため、必要書類は早めに整理したうえで、まとめて請求すると進めやすくなるでしょう。
申述書の書き方と修正
申述書には、ご自身の氏名や住所、亡くなった日などを事実に沿って記入します。
放棄の理由欄は、財産や負担の状況を踏まえて判断したことが伝わる内容であれば、問題ありません。
そのため、長く書きすぎず、わかりやすく簡潔にまとめることが大切です。
また、日付や氏名の表記が戸籍と違うと確認に時間がかかるため、戸籍を見ながら丁寧に記入しましょう。
書き損じた場合は修正液を使わず、二重線で訂正する形が基本です。
ただし、見やすさを保つためにも、訂正箇所が多い場合は、新しい用紙に書き直したほうが進めやすくなります。
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相続放棄における注意点は?

ここまで、手続きや書類について解説しましたが、完了後の義務などに関する注意点もおさえておきましょう。
最後に、手続きが却下されるケースや、承認後の財産管理義務などについて解説していきます。
却下される主なケース
相続放棄が進みにくくなる主な原因として、期限を過ぎてしまうことや書類不足、申述書の記載漏れが挙げられます。
また、裁判所から届く照会書への返送が遅れると、手続きが滞ることもあります。
被相続人の預貯金を使ったり、不動産を処分したりすると、相続を受け入れたとみなされる場合があるため注意が必要です。
一方で、書類の不足や記載ミスであれば、案内に沿って、追加提出や修正をすることで進められることもあります。
そのため、手続きを始める前に必要書類や現在の状況を整理しておくと、落ち着いて対応しやすくなるでしょう。
万が一、裁判所から連絡があった場合でも、内容を確認しながら順番に対応していくことが大切です。
承認後の財産の管理義務
相続放棄が受理されたあとも、手元に相続財産がある場合は、次に管理する方へ引き継ぐまで対応が必要です。
たとえば、空き家の鍵を預かっている場合は、施錠の確認などをおこない、建物の状態に気を配りましょう。
郵便物が届く場合も、重要書類を見落とさないように、整理しておくことが大切です。
また、債権者から連絡があった際は、相続放棄が受理されたことを落ち着いて伝えます。
さらに、必要に応じて受理証明書を示せば、状況を理解してもらいやすくなります。
共有名義などのリスク
不動産を相続するか考える際は、固定資産税や管理費も含めて、全体の負担を確認することが大切です。
住宅ローンが残っている物件は、見た目の価値だけで判断せず、返済や担保の状況まで見ておきましょう。
また、共有名義の不動産は、今後の使い方や管理方法を関係者で調整する必要があり、話し合いに時間がかかることがあります。
そのため、相続放棄を検討する段階から、誰が今後の窓口になるのかを整理しておくと進めやすくなります。
空き家についても、管理が行き届かないと周囲への対応が必要になることがあるため、引継ぎ先まで見据えておくと良いでしょう。
相続放棄は、受理されたあとに原則として撤回できないため、不動産の状況を確認しながら慎重に判断することが重要です。
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まとめ
相続放棄は、自身に相続が始まったと知った日から3か月以内におこない、財産の状況を確認したうえで家庭裁判所へ申述書を提出します。
相続人ごとに異なる戸籍謄本などは、本籍地の役所で郵送も活用しながら集め、申述書には事実を正確かつ簡潔に記入することが大切です。
受理後も、次の方へ引き継ぐまで財産の管理が求められるため、不動産がある場合は将来のトラブルを見据えて慎重に判断しましょう。
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